「包容力のある女性ですね」

3回目の美容院で言われた

包容力のある女性ですね、と。

 

これどう言う感じの意味ですかね。無理矢理分類したら褒め言葉に感じなくもないのですが、太ってるってことかしら。

昨日私のBMIが23を超えたことを髪のタンパク質か何かから読み取って言われたとしたら大正解なんですけど。凄腕美容師め、黙っててくれよな。

 

 

デブとか印象が30代のくせに母親すぎるとかそんなネガティヴなイメージではなく

なんとかポジティブに捉えたい。センスのあるイケメン美容師に褒められた話としてこのチャンスを捕えたい。

 

躍起になりつつある私は、リファのドライヤーで乾かされ、リファのブラシで髪をとかれ、リファのコテで髪をくるくるにされながら周りの素敵な友人の事とリファ色々出しすぎだろという事について思いを巡らしてみた。

 

包容力のある女性(痩せている)で思いつくのは、会話を大切にしてコミュニケーションのある友人達だ。

 

1人は「だよねー、わかるー、マジウケるんだけど。」で終わらない。「やば、それってこうじゃない?」人の会話にも興味を持ってくれるタイプの人。

 

もう1人は誰とでもどうとでもいられる人。地元のヤンキー達とも話せるし、大きな営業先でも可愛がられる。学生時代にちょっかいかけてた後輩は顔も名前も忘れるくせに、20年ぶりに会う話したこともない同級生とその日とうちに飲みに行く。

 

人にすごく興味を示すタイプと

人に対して何も思わないタイプ

 

気を使うのは共通点としてあるようで、おそらく他人と自分との線引きがしっかりしてるのだと思う。

 

恋愛には発展しにくい。人の境界線を越えないから大恋愛の話も聞いたことが無いし、これまでケンカや修羅場もおそらくなかったと思う。ただ友人やそれに準ずる人達は年齢国籍性別問わず非常に多い。

 

類は友を呼ぶ

その法則に則り彼女達の何かと私が似ているのであれば、この美容師は会話の仕方に何か感じたのかもしれない。

 

 

リファのコードが抜かれる。

「はい、出来ました。あとは包容力で決めちゃってください。あ、オイルつけてもいいですか?」

 

 

「あは、包容力出し方わかんないんで、オイルお願いします。」

 

 

「包容力・・・なんですかね、初めて会った時から思ってましたけど。でもさっき俺のウンコの話聞いてくれたんで今だっと思って言ってみました。恥ずかし〜!」

 

あ、聞いたわ。お兄さんがめちゃくちゃウンコ好きな話。小学生の時の記憶は落書きのウンコを極めてて、今も異常に興味があるって話。たまに大人になっても我慢しすぎて漏らす話。にこにこ30分くらい聞いてあげたわ。

 

そりゃ、包容力感じるよな。

 

彼とリファ達の仕上げた髪は、美容師少年の極めたウンコの落書き以上にクルンクルンに巻き上げられていた。

 

 

32歳二児の母が初恋をサザエに出来た話

 

バリキャリ独身婚活アプリ会員2年目の友人に「幸せを確実に築いていてすごい」とよくあるアレをアレあれるタイプのアレです。「ちょっと待ってくださいよ〜。夫の浮気も借金も義母からの新興宗教勧誘も義父の嫁いびりもアレにしてんすよ。歯ァ食いしばって道を平にしてんのがわからんかね」なんて返事はせず「うふふ〜。」と花柄ワンピース着ながらランマーを振動させる毎日です。上下ピストンする機械に翻弄される日焼けした上腕筋を見ているとなんともたまらん気持ちになります。アスファルト叩き割れるほどやってもらえないかしら。

 

 

ジョブスのおかげで世の頭の中が丸見えになったように思う。こんな性癖や自分の趣味趣向なんて勝手にやっていれば良いのにみんながみんな脳をさらけ出す。金のメロンパンよりパッカーンと丸見え。恥ずかしくないのだろうか、アンタもアタシも、むしろそれが良いのだろうか。

 

とはいえ、そんな変態なみなさんに救われる人もいるわけで。私がその1人である。望んでもないのに突然現れた露出狂のおかげで知らないものと出会い、知らない世界を知り、自分の変態性を見出せたわけだ。ありがとう、世の中のロングコートおじさん。おかげで私が何かに気付いたような、新しい何かに目覚めたような不思議な心持ちがするよ。

 

これわわ進化と呼ぶのか退化と呼ぶのか分からないけれど、青春のモヤモヤとか漫画や映画なら美化されちゃうところを作品でもなんでもない物達がいかにもと言う顔で説明してくれる世の中はやはり便利で有益に感じる。

 

 

そのひとつが青春時代のメンタリティ。私は20年間も青春の思い出を引きずっている。苦くて苦くてたまらない。20年も前の事を今だに思い出すだけで胸がギャンッと縮まる。変な汁も出る。思い出になるどころか腐敗して異臭が年々強くなるような気さえする。

世の人はどうやって過去と向き合っているのか長年不思議だった。若さは恥だ。みんな持ってる。あまりに目も当てられない代物はどう持ったら良いのか。無理矢理押し込めてゴミ袋に突っ込みたいのに、それでも捨てきれずウロウロと持ち歩いている。そんな今がさらに恥ずかしい。かといえ堂々と宝箱に入れる度胸など私にはない。ドロドロとした液体が内側の赤いベロア生地を濡らすのが目に見えている。

 

 

そんな時に出会ったひとつのことば。インターネット大海に浮かぶひとつの流木のようにそいつはふらりとやってきた。

 

 

若い頃はそれこそまだ未熟で自分の気持ちもその扱い方も伝え方さえ拙いものだ。

そんな未熟な人間ばかりが集められた世界ではすれ違いや勘違いによりコミュニケーションは難しい。

 

 

 

とかなんとか

そんなことを書いてあった

 

そうか、あたい、未熟だったのか。

 

 

 

まわりのみんなも、未熟だったのか。

 

 

 

 

そんな風に自分としてではなく、未熟な存在の体験談と思うとなんだかえらく可愛い気がしてきた。

 

 

苦くてグロくて目も当てられない思い出たちも、優しい気持ちで見守ってみたらなんだかたまらなく愛おしい。なにこれ、もしかして、愛?

 

それともサザエとビールの関係?

大人になって苦味も珍味も楽しめるようになったということ????

 

 

 

大人って包容力と許容範囲を広げて広げて自分にも優しくすることなのね!!!

 

 

 

どこかの誰かの変態性が、あの頃の私と今の私を救ってくれた。そんな経験をまた私の変態性がインターネットの波へと送り出してゆく。

 

もはや恥の上塗り。秘すれば花ではなかろうか。粛々といじらしく恥ずかしがっていた方が良かったのかもしれないが、ジョブズが作ったこの世界。踊る阿呆に見る阿呆、同じアホなら踊らにゃ孫正義

世阿弥よりも現世を狂い舞い踊る私は踊っているのか踊らされているのか。

 

 

 

救いようのない不幸な自己紹介

 

はじめまして。32歳女です。

ブログを始めました。よろしくお願いします。

 

情報足りないですか。

では恥ずかしながら自己紹介を。

 

大学時代から付き合った夫と結婚し、息子とお腹に2人目がいます。

数年前に念願のマイホームを建てました。

 

どうですか、想像できてきましたか。

 

もっといきましょう。

 

 

新卒で営業の仕事を始めたものの、パワハラセクハラの終わらない社会に嫌気が差し成績トップになったところで2年で辞め、今はパートで働き、子を保育園に入れています。

両親は離れて暮らしており、母はなく尊敬する父は健在です。

義理の両親は新居から車で10分の距離に居ます。

 

さて浮き彫りになってきました。

 

 

パートでは成長もやりがいもなく、アースラのような上司の元働いています。

更年期と義父との同居の不満を燃料に、私達アリエルを時に怒りで時に笑顔のままま地獄へ叩き落としてきます。

 

義理の両親は人当たりの良い方々です。

結納の時「私達は海外にでも行くから同居はないよ」と言い、数年後「いざとなったらお前達が助けろ」と言い、「家を建てるなら俺らも住めるよう広い土地を買え」と言う。まるで恐怖のメリーさん。私メリー、今あなたにオムツを替えてもらいにきたの。そして先日「いや、家の土地の件は気にしなくて良いから」急に家に帰ったメリー。なんでツンデレ、こっちはもうローンしばらく払ってるやん。意味がわからなくて怖い話。ぜったい【続編】恐怖のメリーリターンズを予感させる終わり方で本当に希望がない。

 

普通の主婦って感じしてきましたか。

 

さらに義母はとても優しく料理上手。いつでもご飯食べにおいでと言ってくれます。

少しでも期間が空くと「普通は親を大切にするもんだ。私はアンタ達の奴隷だ。別に期待もしてないけどよく考えて行動するように。」と言う。愛の深い人です。入籍後しばらくしてランチに誘って頂きました。嬉しくてついて行くと「この後会って欲しい人がいるの」と新興宗教の教会へ連れて行かれ2時間に及ぶ勧誘を受けました。愛が深いのは信仰心からなるものらしいです。ふむ、なるほど!

 

そんな両親から産まれた夫は気は優しくてマイペース。周りを気にせず穏やかに過ごせる人です。

ただ、自分の中のストレスが解消できないらしく入籍後半年して数百万円の借金を出会い系とギャンブルと買い物でつくったことが判明。同じ頃うつ病も発症し支えたら良いのか捨てたら良いのか急に選択を迫られる私はまるで人生ゲームのようだなと思いました。

 

愛する夫の欠点が急に湧き出てきたその日から三日後、最も信頼する母が末期癌である事が判明。

 

3年間の闘病の末、47歳で亡くなりました。

一年後のその日、ぼうやが生まれした。

 

 

どの家庭にも色々ある。

そんな家庭に今でも身を置く32歳女です。

主婦です。まだ既婚者であるようです。

 

 

現世の罪は現世で精算!クイックペイで天国確定!

紆余曲折ありつつも、でこぼこ道を無理やり平にしてアスファルトを敷きました。焼けた上腕二頭筋がランマーでガチガチに固めてくれたらたまらんなと思っています。黒い肌を覆う白いシャツがまた良いのよね。